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生活保護基準引き下げ反対 大阪弁護士会会長声明

2012年10月22日 10:23

 大阪弁護士会より、来年度予算で行われようとしている生活保護基準の切り下げに対して、声明が出されました。重要ですので、ここにあげます。長文ですが、よかったらお読みください。

厚生労働省のとりまとめ案の撤回を求め、

生活保護基準の引き下げに強く反対する会長声明



1 政府は、本年8月17日、「平成25年度予算の概算要求組替え基準について」を閣議決定した。そこでは、「特に財政に大きな負担となっている社会保障分野についても、これを聖域視することなく、生活保護の見直しをはじめとして、最大限の効率化を図る」との方針が強調されている。また、厚生労働省が公表した平成25年度の予算概算要求の主要事項では、「生活保護基準の検証・見直しの具体的内容については、予算編成過程で検討する」とされている。そして、本年10月5日に開催された社会保障審議会生活保護基準部会において、厚生労働省は、第1十分位層(全世帯を所得階級に10等分したうち下から1番目の所得が一番低い層の世帯)の消費水準と現行の生活扶助基準額とを比較するという検証方針を提案した。

これら一連の事実から、本年末にかけての来年度予算編成過程において、厚生労働大臣が、生活保護基準の引き下げを行おうとすることは必至の情勢にある。



2 しかしながら、生活保護基準は、いうまでもなく憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準であって、わが国の生存権保障の水準を決する極めて重要な基準である。生活保護基準が下がれば、保護が廃止される者や、保護費が減少する者が大量に発生するだけでなく、最低賃金の引き上げ目標額が下がり、労働者の労働条件にも重大な影響が及ぶことになる。また、生活保護基準は、地方税の非課税基準、国民健康保険の保険料・一部負担金の減免基準、介護保険の利用料・保険料の減額基準、障害者自立支援法による利用料の減額基準、生活福祉資金の貸付対象基準、就学援助の給付対象基準など、医療・福祉・教育・税制などの多様な施策にも連動しているから、生活保護基準の引き下げは、これらの施策を利用している低所得層の人々にも重大な影響を与えることになる。

このように、生活保護基準は、わが国の生存権保障の基盤を支える重要な基準であるから、生活保護利用当事者を含む市民各層の意見を十分に聴取したうえで、多角的かつ慎重に決せられるべきものであり、財政目的ありきで政治的に決することは到底許されない。



3 さらに、厚生労働省が提案した上記の「第1十分位層を基準に生活扶助基準額と消費水準を比較する」という手法については、その妥当性、合理性に極めて大きな問題がある。

まず、平成22年4月9日付けの厚生労働省の発表によっても、わが国の生活保護の「捕捉率」(制度の利用資格がある者のうち現に利用できている者が占める割合)が15.3%~29.6%と推計されていることからすると、生活保護基準未満の低所得世帯のうち7割以上が生活保護を利用していないことになる。このように生活保護基準以下の生活を余儀なくされている「漏給層(制度の利用資格のある者のうち現に利用していない者)」が大量に存在する現状においては、低所得世帯の消費支出が生活保護基準以下となるのは当然のことである。にもかかわらず、低所得世帯の中でも極めて所得の低い第1十分位層の消費水準との比較を根拠に生活保護基準を引き下げることを許せば、保護基準を際限なく引き下げていくことにつながり、合理性がないことは明らかである。

また、昭和59年以降採用されてきた生活保護基準の検証方式である「消費水準均衡方式」は、中央社会福祉審議会が、生活保護受給世帯の消費水準を「一般国民の消費実態との均衡上ほぼ妥当な水準」であるとし、その均衡(格差)をそのまま維持せよと意見具申したのをうけて導入されたものである。その際、生活保護基準の妥当性検証の前提とされたのは、平均的一般世帯の消費支出、低所得世帯(ここでいう低所得世帯とは、第1十分位層よりずっと高めの第1五分位と第2五分位の世帯であった。)の消費支出、被保護世帯の消費支出の3つの間の格差の均衡に留意するということであり、第1十分位層の消費支出に生活扶助基準を合わせるというものではない。

そもそも、平成23年2月からの生活保護基準部会においては、比較対象を第1十分位層とすることについて、委員からさまざまな疑義が示されて来た。上記の厚生労働省の取りまとめ案は、こうした議論を反映させることなく、生活保護基準の引き下げという結論が先にありきで第1十分位層との比較に誘導しようとするものであり、学識経験者らによる真摯な検討過程を冒涜するものと言わざるを得ない。



4 近年の社会経済情勢に伴い雇用が不安定化していることや、高齢化が急速に進んでいるのに年金制度による社会保障機能が脆弱であることなどを考えれば、生活保護の利用者が増加するのは、むしろ当然のことである。

自由競争や自己責任が強調される一方で、貧困や格差が拡大し、本来、生活保護を利用できて然るべき人々が排除されている現状においては、むしろ、最後のセーフティーネットとされる生活保護制度の積極的な運用が期待されている。

 よって、本会は、厚生労働省の上記取りまとめ案の撤回を求めるとともに、来年度予算編成過程において生活保護基準を引き下げることに強く反対するものである。



  2012年(平成24年)10月18日



                    大阪弁護士会

会 長  藪 野 恒 明
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大阪労働者弁護団が有期労働契約法制について意見書を発表しました

2012年06月18日 15:59

 大阪で、多くの闘う労働組合とともに活動している、弁護士さんたちの団体である。大阪労働者弁護団が、以下の意見書を発表しました。

http://homepage2.nifty.com/lala-osaka/ketugi120615.htm

 有期労働契約法制は、合理的な理由なく有期雇用をしてはならないという入口規制が採用されず、このままでは、非正規雇用労働者の待遇改善には結びつきません。弁護士さんたちが指摘している問題を改善するためには、まだまだ社会的に問題を喚起していくことが必要です。

非正社員最高の35% 11年、失業1年以上109万人 :日本経済新聞

2012年02月21日 20:51


総務省がこの度公表した労働力調査によると、非正規雇用の割合が35%となり過去最高を更新したそうです。

非正社員最高の35% 11年、失業1年以上109万人 :日本経済新聞


これほどまでの割合になれば正規雇用が前提で非正規雇用は例外だと言うのは難しいですし、年金等の制度も現状に合わせて整備すべきです。

----------以下記事本文----------
 総務省が20日に発表した2011年の労働力調査(詳細集計、平均)によると、雇用者のうちアルバイトや派遣などの非正規が占める割合は35.2%となり、前年に比べ0.8ポイント上昇した。非正規の比率は2年連続で過去最高を更新した。失業期間が1年以上の完全失業者も109万人と依然として高水準で、厳しい雇用環境を反映している。

 調査は東日本大震災の被災3県を除いた全国ベース。10年の数値も3県を除いて算出した。企業から雇われた雇用者(役員除く)は前年比23万人増の4918万人。非正規が1733万人で48万人増えた一方で、正規は3185万人と25万人減った。

 非正規を雇用形態別でみると、パート・アルバイトが33万人増の1181万人、契約社員・嘱託も27万人増の340万人となった。企業が人件費を減らすために、正社員の採用を抑え、パートなどに切り替える傾向が続いている。

 完全失業者の総数は284万人となり、33万人減った。ただ、失業期間別にみると、1年以上失業状態にある長期失業者は、1年未満の失業者に比べて改善は限られた。「長期失業者は08年のリーマン・ショック以降に急増し、その後も高水準で推移している」(総務省)といい、労働市場での失業者の長期滞留が深刻化している。


中日新聞 - <はたらく>男女同待遇へ法の充実を ILO、日本に勧告

2012年02月20日 11:37


国際条約で認められている「同一価値労働同一賃金の原則」に関して日本の法律は不十分であるとの勧告をILOが出したようです。

中日新聞:<はたらく>男女同待遇へ法の充実を ILO、日本に勧告

この記事で書かれているような性別での均等待遇も重要ですし、正規―非正規での均等待遇も求めたいです。

----------以下記事より----------
 仕事の価値が同じなら男女で同じ賃金がもらえる「同一価値労働
同一賃金の原則」を定めた国際条約について、国際労働機関(IL
O)は昨年11月、日本政府に対し、法律の規定が不十分だと勧告
した。性別や仕事の種類に関係なく、客観的に労働の価値を評価し
ないことが問題視された。(稲熊美樹)

 「裁判では負けたが勧告で主張が認められ、悔しさが晴れる思い。
この勧告を活用していきたい」。8日、東京都内で開かれたILO
の勧告について報告する集会で、個人加盟の労働組合「商社ウィメ
ンズユニオン」委員長の逆井(さかい)征子さん(68)は語った。
 総合商社で長年勤め、8年前に定年退職した逆井さんは、現役時
代の1995年、女性の同僚5人と会社を訴えた。男女のコース別
人事で一般職とされ、同じような職務内容の男女で大きな賃金格差
があるのは違法だと主張した。
 2008年の控訴審判決で、東京高裁は6人中4人について「経
験を積んで専門知識を持ち、男性社員と同じ困難度の職務をしてい
た」と違法性を認定。しかし、提訴当時、秘書だった逆井さんにつ
いては「専門性が必要な職務ではなかった」などと訴えを退けた。
28年以上携わった営業職についての評価はなかった。
 ILOの100号条約は「同じ価値の労働に対しては、性別によ
る区別をせず、同等の報酬を与えなければならない」と定めている。
政府は1967年に批准し、労働基準法四条で「女性であることを
理由として賃金について男性と差別的取り扱いをしてはならない」
と規定。85年制定の男女雇用均等法でも、性別を理由に差別的取
り扱いを禁じている。
     ◇
 商社ウィメンズユニオンや全石油昭和シェル労働組合など3労組
は09年、男女の賃金格差の是正を求めてそれぞれ提訴。一部は勝
訴したが、満足できる判決内容ではなく、3つの判決が100号条
約に違反しているとILOに申し立てた。
 受理したILOは、日本政府に見解を回答させて審理。政府は、
労基法と均等法で100号条約の規定を実現できていると主張した。
 これに対し、昨年11月のILOの勧告では、労基法と均等法に
ついて「同一価値労働に対する男女同一報酬原則の概念が条文に含
まれていない」などと、条約の理念を完全には反映していないと判
断した。
 ILO駐日事務所は「勧告はあくまで自主的に従ってほしいとい
う要望だが、政府は来年までに勧告に対する回答をしなければなら
ない」とする。厚生労働省は「条約に違反はしていないという指摘
だと受け止めている。ただ、男女の賃金格差があることは確か。啓
発を続け、均等法の見直しも含めて検討したい」としている。
 早稲田大大学院法務研究科の浅倉むつ子教授(労働法)は「裁判
や労基署の指導では、職務や職種、雇用管理区分ではなく、労働の
価値で比較されなければならない」と、職務評価の必要性をあらた
めて強調。均等法と労基法の規定の不備を指摘し、同一価値労働同
一賃金の概念を盛り込む法改正を提案する。

◆女性給与、男性の7割
 男女雇用均等法の施行から26年がたつものの、男女の賃金格差
が解消されたとは言い難い。
 厚労省の調査によると、賃金格差は均等法施行後、縮小傾向にあ
るものの、依然、女性は男性の7割程度。2010年は、09年に
比べて0.5ポイント格差が拡大し、後退した=グラフ。勤続年数
や管理職比率の違いが格差の主な要因だ。
 同省の研究会は「配置や昇進、人事評価の基準があいまいで制度
の整備が不十分。仕事と家庭との両立が困難な働き方を前提とした
制度設計で、採用や配置で男女差が生まれ、賃金格差につながって
いる」と分析する。

<同一価値労働同一賃金の原則> 男女、正規と非正規の間の賃金
格差を解消し、働きに見合った公正な処遇をする原則。客観的に職
務評価をするため「知識・技能」「責任」「負担」「労働環境」の
4要素から点数を算出し、職種や雇用管理区分を超えて比較する。

鳴尾浜温泉・熊野の郷への団体交渉申し入れ

2009年11月16日 15:20

「顧客からクレームが来ることが容易に想像できる」というとんでもない理由で差別的な解雇を行った鳴尾浜温泉・熊野の郷に、昨日15日、団体交渉の申し入れをしてきました。

詳しい報告をトランスジェンダーが安心して働ける職場を★で読むことができます。

「クレームが来る可能性がある」なんてことが正当な解雇理由になったら、誰も安心して働けません。

一人に対する差別は、全員の権利に対する挑戦です。

ユニオンぼちぼちは、鳴尾浜温泉・熊野の郷が間違いに気づくまで粘り強く闘っていきます!



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