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【報告】立命館大学との団体交渉

2015年10月08日 14:12

2015年9月15日(火)、ユニオンぼちぼちは、立命館大学と団体交渉を行ないました。交渉内容は以下です。

◆1 学内におけるビラ配りの規制の根拠について
◆2 キャンパス・ヘイトスピーチ/レイシャル・ハラスメント対策の導入要求――ガイドライン改定などの提案
◆3 「授業担当講師」制度導入の撤回要求――有期雇用問題への取り組み
◆4 労働安全衛生法改定にともなうストレスチェック制度の適正な運用の要求

以下、交渉結果を簡潔にまとめました。

◆1 学内におけるビラ配りの規制の根拠について

cf.
立命館大学によるビラ配り妨害への抗議文
立命館大学からの「回答」について

◇組合からの指摘
・「4月に起こった組合員のビラ配りに対する職員による妨害の件について、5月に回答があったが、事実認識において齟齬があり、また、ビラ配りを規制する根拠については触れておらず、回答としては不十分だった。ビラ配りを規制する根拠と、再発防止に向けた対応を明示してほしい。」
◇大学側からの回答
・「ユニオンぼちぼちの組合としての情宣活動を妨害してしまったことについては、謝罪し、再発防止に努める。」
・「教職員の情宣に関しては、明文化されたルールはない。学生に対する規定に準じている(学生については、学内自治の蓄積から、事前に学友会に届けを出すことになっている)。」
・「組合活動としての情宣に対しては、労働法令に基づいて対応する。」
・「対応については、これから管轄の職員に周知徹底する。BKC・OICではすでにそうした研修を実施している。」

◆2 キャンパス・ヘイトスピーチ/レイシャル・ハラスメント対策の導入要求――ガイドライン改定などの提案

 2000年代の終わり頃から、定住外国人や在日韓国朝鮮人に対する排外主義が台頭してきました。排外主義のネットワークは、定住外国人らの生活の場を襲撃したり、路上でヘイトスピーチ(マイノリティへの攻撃を扇情する差別的な言葉)を拡散したりしています。また大学内でも、ヘイトスピーチやレイシャル・ハラスメント(人種・民族を理由とした差別的言動と不利益な取扱い)が起こっています。立命館大学でも、国際文化に関する授業を担当していた非常勤講師が、ヘイトスピーチにさらされる事件がありました。こうした教学環境・就労環境を著しく損なう状況に対して、大学としての取り組みを求めました。大学が具体的な事例を把握していなかったので、組合から個人情報に配慮しながら事例を提示しました。交渉を通じて、大学側の問題意識が低いと感じられたので、今後も組合から資料提供をし、啓発をしていく予定です。

◇組合からの指摘
・「教員が授業内容を構成する際に(学内外からのレイシャル・ハラスメントを恐れて)萎縮してしまうことがある。何かあった際、当事者が安心して相談できるような仕組みを作ることが必要だ。」
◇大学側からの回答
・「2014年2月の常任理事会で、協議がなされ、ヘイトスピーチは人権侵害の範疇に入ることを確認し、7月に『ヘイトスピーチ被害への対応』を取りまとめた。」
・「2015年1月に、教員向けの学習会を行ない、冊子を配布した。」
・「ネットでの発信を含め、教育的な取り組みはしてきた。」
◇組合からの指摘
・「二次被害を恐れて相談に行けない人もいる。大学として、対外的に積極的なメッセージを出してほしい。そのひとつの取り組みとして、ハラスメントガイドラインにレイシャル・ハラスメントを追加することを提案したい。」
◇大学側からの回答
・「ガイドラインに項目を追加することは「負の効果」を生む可能性がある。ガイドラインを改定するのがいいのか、運用上の対応、広報レベルの取り組みでやっていくのがいいのか、議論する必要がある。」
◇組合からの指摘
・「運用上の対応では、問題が発生する可能性があり、それを防ぐための仕組みとしてガイドラインなどの存在が必要だ。」
◇大学側からの回答
・「検討する。」

◆3 「授業担当講師」制度導入の撤回要求――有期雇用問題への取り組み

 2016年度からは、新たに「非常勤講師」は雇用せず、新規に「授業担当講師」(1年契約・最大4回更新/5年になったら1年以上のクーリング期間を置く)として雇用し、徐々に前者と入れ替えていく方針が出されています。ユニオンぼちぼち(ならびに〈関西圏大学非常勤講師組合〉)は、この制度の導入は、【改正労働契約法への対応策として導き出された、無期転換権の可能性を奪う脱法的行為】であり、【大学における有期雇用を促進し、不安定雇用を蔓延させる、労働者使い捨て制度】であるとして、強く批判しています。
 大学側は「この制度は、十数年かけてずっと構想してきたものであり、改正労働契約法は関係ない」と主張しましたが、その後の議論のなかで、「改正労働契約法が通った現在、現行制度ではカリキュラム再編の際に非常勤講師を辞めさせにくい」、「改正労働契約法が通ったことが授業担当講師制度の導入のきっかけにはなった」といった趣旨の発言をしました。また、大学側は、導入の根拠として、
・専門科目の専任率
・カリキュラム再編の期間
を挙げましたが、いずれも合理的な理由にはなっていません。専門科目の専任率については、他大学も同様の条件下にあるにもかかわらず、授業担当講師のような制度を導入しようとしている大学は立命館大学だけです。また5年上限の理由として挙げられているカリキュラム再編の期間について、大学の担当者は「カリキュラム再編は慣例で4年に一度行なわれてきたが、2年ごとに見直すところもあれば6年に一度のところもあり、必ずしも4年に一度が合理的な期間だとは考えていない」と発言し、「それではカリキュラム再編の期間を5年上限の根拠にすることは妥当ではないですね?」と組合から問いかけたところ、特に否定はしませんでした。
 この問題に関しては、今後も、〈関西圏大学非常勤講師組合〉とも協調しつつ、導入撤回に向けた取り組みを進めていく予定です。
 なお、この交渉の席上、大学側から、「すでに労働者代表からは(この制度を導入することへの)同意を得ている」旨を伝えられました。これを受けてユニオンぼちぼちは、立命館大学衣笠キャンパスの労働者代表である山岡雅博さん(産業社会学部教授)に対して、「授業担当講師」制度に関する公開質問状を送付しました(2015年9月26日付)。

◆4 労働安全衛生法改定にともなうストレスチェック制度の適正な運用の要求

 ストレスチェックは、労働者のメンタルヘルス不調を、職場改善によって予防する仕組みです。労働安全衛生法改正によって、50人以上規模の事業所での実施が義務化されました。背景には、この間、厚生労働省が力を入れている過労死対策、パワハラ・セクハラ対策、メンタルヘルスの労災対策、長時間労働対策などがあります。しかし、この制度化に際しては、メンタルヘルスの不調者を顕在化させ選別する仕組みになる、と反対する声もありました。今回の団交では、この制度の趣旨は職場改善にあることを大学側と共有し、非正規労働者が不利益な扱いを受けないように要求しました。また、ストレスチェックの活用においては、安全衛生委員会(50人以上規模の事業所に設置が義務化されている)が重要な場になります。安全衛生委員会の構成方法についても、団交の場で確認しました。今後も、大学内での取り組みの状況を検証していきたいと思います。

以上です。
ユニオンぼちぼちは、今後も継続してこれらの問題の検証と、さらなる要求・提案を行なっていく予定です。
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